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2014年2月 インタビュー

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―2月は普段より比較的舞台が少ないとお聞きしましたが、そのような時はどのように過ごされていますか?

今年は昨年の秋頃に声帯を痛めてお弟子さんのお稽古を一部お休みしていたので、そのお稽古の代替をしていて意外と忙しかったです。
その他でも、プロのお稽古や自主稽古をしていたり、年末が七拾七年会で家の大掃除が出来なかったので家の片付けをしたりもしました。

―では、プライベートのお休みはなかったのでしょうか?
先月の末の事なんですが、久しぶりに宝塚大劇場の方で宝塚を観てきました。
多分1年以上観てなかったのですが、今年宝塚が100周年という事もあり、関西での仕事がてら時間も出来たので観てまいりました。
そして今月なんですが、宝塚月組公演『宝塚をどり』の中で能の場面が演じられるそうで、100周年を記念した新作の謡の吹き込みをしてまいりました。

―変わったお仕事をされたんですね。

今回の仕事はお家元が受けられたお仕事で、昔から宝塚が好きだった僕と父にと、真っ先にお声をかけてくださったものです。

―じゃあその1月の末に舞台を観に行かれたのはちょうどいいタイミングだったんですね(*^▽^*) ではちょっとお話は変わるのですが、2月22日の土曜日に約1年ぶりとなる東京での謡サロンがあるとお聞きしたのですが、内容はどのようにされるおつもりですか?

この謡サロンは3月30日の朋之会で私がシテを勤める『屋島』のプレレクチャーとして今回企画させていただきました。
いつも通り、私の解説付きの実演や、面装束を御覧頂いたりがメインなんですが、今回は少し舞台に上がっていただいて舞の型を体験していただこうかと思っています。
そして今回は、屋島でツレをしてくださる若手の小早川泰輝さんにお手伝い頂き、最後には恒例になっている対談コーナーも設ける予定です。
充実した内容になればいいな、と思っています。

―ちなみに約1年ぶりという事ですが、その間に色々あったとお聞きしましたが一体何があったんでしょう?(笑)

えーと…調べましたら、最後の東京の謡サロンが昨年3月の『忠度』だったようです。
本当は昨年6月に半蔀のシテを勤める前にやりたかったのですが、6月末の海外公演等の準備もあって叶わず、尚且つ、昨年後半は声帯を痛めた事もありサロンの開催が出来ませんでした。それもあって年明けにはやりたいと思っていたので、今回開催出来る事になって大変嬉しく思います。
長らく待って頂いた方たちにはご迷惑おかけいたしまして、本当に申し訳ありませんでした。

―完治して良かったですね(^O^)
では、2月から3月にかけて、何かおススメの舞台はありますか?

3月5日(水)の午後13時から、国立能楽堂の定例公演で『船橋』という作品のツレをさせていただきます。

―こちら大変珍しい演目なんですよね?

確かに割と上演される事が少ないのですが、男女の恋物語を描いた作品なので、当日の解説を聞いていただいたら楽しめると思います。
この演目は能版のロミオとジュリエットともいえる作品で、川を隔てて住む男女が密かに愛し合って橋の上で逢っていたのですが、二人の恋仲を嫌った双方の両親に橋板を外され、それを知らずに逢おうとして二人とも川に落ちて亡くなってしまったという話が元になった、大変ドラマティックな逸話が主題になっています。作品の中では二人が死後、僧に弔いを求めるために現れ、死後もなお恋の妄執に苦しんでいることを語り、最後には生前の逢引の様子を懺悔のために見せるという、能らしい手法を用いています。
私はツレですが、これは恋仲の女性の方の役で、前場・後場共に登場する大変重要な役どころです。ぜひ多くの方にご覧頂きたいと思います。

―それではお稽古頑張ってください。内容も含め期待しております。
では最後になりますが、何かマイブーム等ありましたらどうぞ!!

マイブームと言いますか…実はご当地キューピーちゃんを集めています(笑)

 

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―キティちゃんでもなくドラえもんでもなくキューピーちゃんなんですね(笑)

たまたま最初に手に取ったのがキューピーちゃんだったので(笑)
仕事や旅行で地方に行った時に買っているのですが、仕事では行ける所も限られていますので、なかなか全国のキューピーちゃんは集まりません(^_^;)

―じゃあお弟子さんや他の能楽師の方など買ってきていただくのはどうでしょうか(笑)

皆様のご迷惑にならなければ(笑)

―では本日はありがとうございました。お風邪など召されませんよう、御身体に気をつけて頑張ってください。

(インタビュアー:冨永涼)